私が初めてiphoneを買ったのは今から約6年ほど前で、ちょうど3GSが出た直後でした。
今では多くの人がiphoneを持っていますが、当時は今ほどiphoneを持っている人は少なく、まだガラケーが主流の時代でした。
私も、友人から「これからはiphoneの時代がくる」と言われ、その話を鵜呑みにして購入したのを覚えています。

私はちょうどその年大学3年生で、就職活動が始まろうとしている時期でした。
ある企業の面接で、待合室で待たされている時のことです。その待合所には数名の学生が面接で待たされていました。
その年はリーマンショック直後で採用も例年よりもかなり絞られるという話題が社会現象のように囁かれていました。
そんな雰囲気もあってか、待合所には重苦しい雰囲気が立ち込めていて誰もが会話をすることなく無言で面接を待っていました。

私は元々あまり口数が多い方ではなく、重苦しい雰囲気に飲まれてしまっていました。
それでも、面接の前に暗い気持ちになるのが嫌だなと思い、隣に座っていた学生に話しかけようとしました。
しかし何の話をしていか分からず、話しかけることが出来ずにいました。そんな時に、隣の学生がiphoneを取り出して調べ物を始めてました。

私はチャンスだと思い「俺もiphoneを使っているけど本当に便利だね」と思い切って話しかけました。
するとその学生も話に乗ってくれ、就職活動のことや大学でのことの話で盛り上がりました。

面接が終わる時間も一緒だったので、帰りに駅まで歩きながらまた色々なことを話しました。
そこで連絡先を交換し、それからも情報交換をしたりと連絡を取り合っていました。

残念ながら私も彼もその企業の面接には落ちてしまいました。
今では全く別の業界で働いていますが、定期的に飲みに行きます。仕事の悩みを電話で相談することもあり、本当に信頼できる友人です。

あの時、たまたまiphoneを使っていたことがきっかけで、私はかけがえのない親友を得ることが出来ました。